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ホテルや旅館のマーケティング戦略に欠かせない「コンテンツマーケティング」とは?国内・海外の事例と併せて解説します

業績アップ方法

こんにちは、ホテルビジネス編集部です。

こちらのページをご覧いただいている皆さんは、「ホテルの集客を何とかして増やしたいなあ。。。」と日々頭を悩まされていることと思います。

ホテルの集客を増やす方法の1つとして、webにおける「コンテンツマーケティング」が注目を集めています。

今回は、このコンテンツマーケティングについて紹介します。
日々の集客・売上アップに是非ともお役立てください!

コンテンツマーケティングとは?

まず最初に、コンテンツマーケティングとは何かを説明します。

コンテンツマーケティングの定義は、本やネットメディアで様々な表現で説明されていますが、ホテルや旅館にとっては、「ホテルや旅館を探している見込顧客に対し、価値のあるコンテンツの制作・発信を通して予約につなげ、リピーター化する」ことを目指す活動と言えます。

素敵なコンテンツ(写真、動画、文章等)をフックに宿泊していただき、宿のファンになっていただくことが、コンテンツマーケティングなのです。

以下の画像は星野リゾートの公式HPですが、各施設に宿泊するとできる「体験」をコンテンツとして紹介し、「こんな体験をしてみたい!」気持ちをゲストに抱かせることで、予約に繋げています。
これも、コンテンツマーケティングのひとつです。

星野リゾート公式HP
星野リゾート公式HPより引用

コンテンツマーケティングのメリット

では、なぜコンテンツマーケティングをすべきなのでしょうか?
以下では、コンテンツマーケティングのメリットを紹介します。

予約数を増やすことができる

コンテンツマーケティングのメリットの1つは、シンプルに予約数を増やせる点です。
ホテルの予約数をとても大まかに分解すると、以下の様に表せます。

予約数=①ホテルの認知数×②予約への転換率

つまり、ホテルを知っている人の数(認知数)をなるべく増やし、獲得した認知を効率良く予約に繋げれば良いのです。

コンテンツマーケティングの効果を、この「認知数」「転換率」の考え方を使った簡単な例を挙げて説明します。

通常時は1日3組の見込み客がホテルを認知し、転換率が約3割である場合、1組がホテルを予約します。

通常時の予約フロー

コンテンツマーケティングを通して魅力的なコンテンツを発信することができれば、ホテルの認知数は増えます。

また、コンテンツにより顧客に、「このホテルに泊まりたい、このホテルでできる体験がしたい」と思ってもらえれば、予約への転換率も上がります。

以下の図はコンテンツマーケティングが成功した場合の認知数、予約数の増価を簡単に表しています。

先程は3組であった見込顧客の認知数は9組に上がり、転換率は5割を超え最終的に5組が予約しました。

コンテンツマーケティングの効果

コンテンツマーケティングを実践することで、認知数・転換率を両方とも向上させ、最終的な予約数を増加させることが可能になるのです。

ゼロ円~少ない初期費用ではじめられる

コンテンツマーケティングの2つ目のメリットは、極めて少ない初期費用、極端に言えばゼロ円でも始められる点です。

通常、OTAの広告や雑誌広告に出稿しようとすれば、数万円~数百万円の費用がかかります。

広告費用が尽きた際や、市況が悪い際等、マーケティングにかけられるコストが捻出できないときでも、スマホの写真・動画+文章をネットにアップすることさえできれば、立派なコンテンツマーケティングを行うことが可能です。

下記の画像は福岡の「ザ・ワンファイブヴィラ福岡」のインスタグラムですが、ホテルで提供しているアフタヌーンティーを、映える写真で投稿することにより、女性客の人気を集めています。

ザ・ワンファイブヴィラ福岡 アフタヌーンティー
引用:ザ・ワンファイブヴィラ福岡 公式インスタグラム

このコンテンツは、ホテルで以前から提供しているサービスを写真撮影し、無料のインスタグラムのアカウントに投稿しているだけなので、特別大きな費用はかかっていないでしょう。

この様に、大きな費用をかけず、ホテルに既にあるものを活かしてスタートできるのがコンテンツマーケティングのメリットなのです。

最初は小さく始めたコンテンツの結果が良ければ、プロのカメラマンやライターを多数利用する等、コンテンツの質・量を高めていくことも可能です。

マーケティング効果が単発で終わらず、コンテンツが継続的に働いてくれる

OTAのリスティング広告等とは異なり、一度作成したコンテンツはweb上に残り、見込顧客を継続的に集客してくれます。

公式ホームページに掲載したゲストによるホテルの宿泊体験記、Youtubeにアップした旅行動画、インスタグラムに投稿したホテルディナーの写真等は、作成から数年経ってもアクセスを稼ぎ、予約のフックになり続けます。

そして、良質なコンテンツであれば数が多ければ多いほど、継続的に予約を増やしてくれるのです。

コンテンツマーケティングは、瞬間的に予約を増やすフロー型の集客施策ではなく、中長期的に予約を増やし続けるストック型の施策といえます。

コンテンツマーケティングの具体的なやり方

これまで、コンテンツマーケティングの概要やメリットを紹介してきましたが、「具体的にどうすればいいの?」と思われる方に向けて、ここからは具体的なやり方を説明します。

目標を決める

最初にするべきことは、コンテンツマーケティングを行う目標を設定することです。

最初から精度の高い目標を設定するのは難しいかもしれませんが、「公式HPからの予約を+○○%増やす」や、「インターネット経由の予約を月間△△(現状の実績)から◇◇まで増やす」等のなるべく定量的な目標を設定しましょう。

目標があやふやだと、何となくSNSをやる、動画を作る、という状況に陥り、時間や費用を効率的に使うことができません。
以下の様に目標を設定のうえ、社内で共有すると良いでしょう。

「リアルエージェントの予約数は中長期で下落傾向にある。これからはネット経由の個人予約を増やしていきたい。だからコンテンツマーケティングに力を入れ、2年後までにネット予約の数を+○○%増やす」

「公式ホームページからの予約数を増やすために、ページをリニューアルした。コンテンツマーケティングで公式ホームページへの流入数を1年間で+○○%増やす」

具体的な目標を設定し、マーケティング施策を考えましょう。

ターゲットを決める

目標を決めた後は、集客のメインとなるターゲットを設定します。

日本人 or インバウンド、ファミリー orビジネスマン等、様々な切り口があると思いますが、自社のホテルで最も集客できそう、集客実績があるターゲット像を設定します。

観光に来るファミリー層をターゲットにするのであれば、コンテンツで訴求すべきなのは「ホテで体験できる家族向けイベント」や「ホテルで借りることができる子供向けレンタサイクル」等が考えられます(あくまで一例です)。

もしもカップルで来るインバウンドをターゲットにするのであれば、「カップルで楽しめる和装体験」や「絶景を楽しめる貸切風呂」等をコンテンツにできます。

自社のホテルの強み、今まで宿泊いただいたゲストの属性、競合ホテルの特徴等を踏まえて、呼ぶべきターゲットを言語化しましょう。

コンテンツを決める

目標、ターゲットを決めた後は、いよいよ具体的なコンテンツを考えます。
webにおけるコンテンツを考える際は、設定したターゲットのニーズを想定し、ターゲットが検索するであろうキーワードを調査することが大切です。

せっかく作ったコンテンツも、ターゲットがweb上で検索するキーワードを含んでいないと、ターゲットの目に入らずじまいとなります。

Google キーワードプランナー等を利用し、ターゲットのニーズに合ったキーワードを選定し、コンテンツ設計の軸にしていきましょう。

キーワードの選定ができたら、想定するターゲットとキーワードを元に、どの様なコンテンツが作れるか考えましょう。

例えば、温泉地のホテルでカップルをターゲットとし、「露天風呂 旅行 カップル」のキーワード検索で表示されるコンテンツを作るとします。

この場合のコンテンツは「地元で働くホテルマンの視点で紹介する、カップルの旅行で楽しめる貸切露天風呂特集」等が考えられます。

地元で働く人ならではの視点で、露天風呂をブログや写真で紹介することで、ターゲットの需要が喚起できるのではないでしょうか。

ターゲットに合った、ホテルの強みを活かせるコンテンツを考えましょう。

コンテンツを載せるチャネルを決める

コンテンツを考えたら、それらを載せるチャネル=コンテンツの掲載場所を決めましょう。

様々なチャネルがありますが、以下で主なチャネルと特徴を紹介します。

  • 公式ホームページ 
    コンテンツの量や内容等の自由度が高く、予約への導線も貼りやすい。流入を増やす難易度は高め。
  • インスタグラム
    女性向けの写真映えするコンテンツにとって最適。始める難易度が低いため競合は多いが、英語圏、アジア圏のユーザーにも訴求できる。
  • Youtube
    言わずと知れた動画プラットフォーム。マリンスポーツ等の動きがあるアクティビティを効果的に活用できる。
  • ツイッター
    拡散力が高いSNSだが、次々と情報が流れるため、コンテンツが見られる期間は短い。他のチャネルに掲載したコンテンツの拡散や、期間限定のお知らせ等に活用したい。

多くの場合、複数のチャネルを組み合わせてコンテンツを運用します。
公式ホームページに予約に直結するリッチなコンテンツを作成しておき、ツイッターで拡散する。。。といった具合です。

それぞれのチャネルの特徴を活かし、コンテンツをより多くの見込み客に見ていただける様にしましょう。

コンテンツを作る

ターゲット、コンテンツ、チャネルが決まったら、いよいよコンテンツ制作に入ります。

記事の執筆、写真や動画の撮影等を、設定したターゲットやコンテンツのイメージに沿って行いましょう。

制作したコンテンツをホームページやYoutube等にアップしても、閲覧者が急増するケースは稀ですが、コンテンツマーケティングは短期間で成果を求めるマーケティング手法ではありません。

アクセス数をチェックしながら半年~1年程度はコツコツとコンテンツをアップしましょう。

Youtuber、インスタグラマー等のいわゆるインフルエンサーを活用したコンテンツもホテル・旅行業界では幅広く行われており、特に海外では1人で数十万人以上のフォロワーを抱える旅行系インフルエンサーもいます。

CAST GENERATION等のインフルエンサーマーケティング会社に依頼すれば、インフルエンサーの手配を代行してもらえます。

同社はインフルエンサーマーケティングを最低2万円~から実施可能で、小規模・低コストの運用が可能なため、小規模な施設でも依頼がしやすいです。

記事コンテンツの作成時間や労力が確保できない場合は、WITH TEAM記事作成等のサービスを利用すると、高品質な記事をホテルに代わって作成してもらえます。

コンテンツマーケティングの事例(国内)

良いコンテンツマーケティングの企画を練るためには、様々な事例を見てインプットを増やすことも大切です。

以下は国内のホテル・旅館によるコンテンツマーケティングの事例です。
良い事例に触れることで、自社のコンテンツの参考にしましょう。

各事例にリンクを用意していますので、是非とも内容を実際にチェックしてください。

事例1:星野リゾート(公式ホームページ)
Youtubeやインスタグラムでもコンテンツを展開しているが、公式ホームページのコンテンツは量・質共に日本の施設ではトップクラス。

ホテルや観光地の紹介にとどまらず、「湯めぐり手帖」や「秋の東北旅」等のテーマを設けた旅の記事、マイクロツーリズムを訴求する「ご近所旅行のススメ」等の旅行欲を喚起するコンテンツが揃っている。

公式ホームページに掲載するコンテンツの目指すべき姿として要チェック。

事例2:ホテルニューオータニ(インスタグラム)
フォロワー5.5万人を持つインスタグラムを運営している。
主にホテルの料理・夜景・デザート等、女性が喜ぶコンテンツを中心に投稿し、英語でも説明を入れる等、海外ユーザーからのコメントも多い。

事例3:ホテルモントレ沖縄 スパ&リゾート(Youtube)
こちらは良い動画の事例。マリンスポーツの楽しさ、沖縄の青い海、リゾート感あふれるホテルを動画で訴求している。

事例4:スーパーホテル(ツイッター)
フォロワー9万人を超えるツイッターアカウントを運営している。
ホテルのキャンペーン情報の他、ホテル近隣のおすすめ観光スポットを紹介する等、観光に役立つ情報も発信。
スーパーホテルのファンのアカウントを拡散したり、コメントにも丁寧に返信する等、ツイッターの特性を有効活用している。

コンテンツマーケティングの事例 (海外)

コンテンツマーケティングの本場ともいえる海外では、ホテルも様々なコンテンツを提供しています。

英語が苦手な方も、グーグル翻訳等を使いながら内容をチェックし、自社のホテルのコンテンツ作成に活かしてください。

事例1:FOUR SEASONS MAGAGINE(公式ホームページ)
グローバル展開しているホテルブランド「フォーシーズンズホテル」が運営しているウェブマガジンです。
ひとりの旅人が旅を通して何を感じたのか、旅行の先々で楽しむファッション等、雑誌の記事の様なコンテンツが掲載され、ユーザーの旅行に行きたい気持ちを盛り上げる内容となっています。

事例2:LIFE IS SUITE (ブログ)
KIMPTONというホテルが運営するブログです。
「子ども連れの旅行をストレスなくする方法」「究極の1人旅をするには」「旅行写真の良い撮り方」等、旅行に役立つ情報が紹介されています。
デザインも洗練されており、おしゃれに旅行のハウツーが学べるコンテンツです。

今回は、コンテンツマーケティングについて解説しました。
あなたのホテルでも、今日から早速コンテンツマーケティングの企画を考えてみてください。

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