インバウンド集客に有効な海外OTAはどれか?~国別のOTA集客力

インバウンド集客には海外OTAによる集客が不可欠です。そして、海外OTAの種類は数多く、それぞれのOTAで強みが異なります。

今回は、インバウンド獲得に必要不可欠な、3つの海外OTA(Booking.com, Agoda, Expedia)の集客力を訪日国別に比較します。

日本を訪れた各国外国人のOTA別の利用者数は、明確なデータがありません。しかし、Google トレンドを利用すると、3つの海外OTAが検索される頻度の傾向が国ごとに分かるため、おおよその集客力を把握できます。

残念ながら中国は、Google 検索が規制されているため、データが取れません。ただ、中国に関してはTrip.comの集客力が圧倒的に強いことは想像に難くありません。

JNTOの調査によると、インバウンドが全盛であった2019年の訪日外国人数を国別にランキングすると、以下の通りになります。

中国9,594,394
韓国5,584,597
台湾4,890,602
香港2,290,792
米国1,723,861
タイ1,318,977
JNTO 日本政府観光局 「国籍/月別 訪日外客数」2019年データより抜粋 

中国を除くと、韓国、台湾、香港、米国、タイの順番となります。これらの国々を対象に、Google トレンドで3つの海外OTAの検索傾向を見てみましょう。

まずは、韓国からです。以下の図は、2022年8月14日から1年間の、各OTAの検索人気度の推移です。

Google trend 2022/08/14 – 2023/08/13 検索データより作成

グレーのAgodaが頭一つ抜けて人気度が高く、ExpediaとBooking.comが均衡しています。

この人気度が、韓国の訪日客の集客に占める各海外OTAのシェアと完全に一致するわけではありませんが、おおよその傾向は掴めると思います。

韓国のゲストを集客するためには、Agodaに重きを置くのが有効と考えられます。同様に、香港、台湾、米国、タイも見ていきましょう。以下は香港のデータです。

Google trend 2022/08/14 – 2023/08/13 検索データより作成

香港もアゴダの人気度が高い点は台湾と同様ですが、Booking.comの検索が少ないことが分かります。次は台湾です。

Google trend 2022/08/14 – 2023/08/13 検索データより作成

台湾は一目瞭然で、Agodaが圧倒的です。Expedia, Booking.comと大差が付いています。東アジアはアゴダが強いですが、傾向が大きく変わるのが、以下の米国です。

Google trend 2022/08/14 – 2023/08/13 検索データより作成

米国は、Expediaが圧倒的です。Expediaは、米国で創業されシェアを伸ばし続けてきたOTAなので、さすがはお膝元の国といったところでしょう。逆に、韓国、香港、台湾で優勢となっていたAgodaは、Booking.comより人気度が低いです。

最後にタイです。

Google trend 2022/08/14 – 2023/08/13 検索データより作成

Agodaはタイに本社を置いており、タイではシェアNo.1のOTAです。国内も、海外もAgodaを使う人が多く、検索人気度も最も高いです。

以上より、訪日客の多いアジア圏のゲストにとっては、Agodaが最も使われているOTAであり、、米国では圧倒的にExpediaが強いことが分かります。

アジア圏のゲストが多い日本のインバウンド集客においては、Agodaにまずは力を入れ、次いでExpediaやBooking.comの対策をしていきましょう。

更にインバウンド集客について理解を深めたい方は、ホテルのインバウンド対策を解説しますも併せてご覧下さい。

海外OTAの使い方がよく分からない、インバウンド対策をプロに相談したい方は、お問い合わせフォームより宿サポートまでご相談下さい。

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